「支縁のまちネットワーク」では、宗教団体の社会活動を調査することを目的とし、平成28年3月15日、兵庫県丹波市にある「円応教(えんのうきょう)本部」を訪問した。
円応教は、「世の中の道具となる」ことを教えの根本としており、青年会を中心に、様々な社会活動をされている。
当日は、本部に到着後、本殿にて参拝、副理事よりご挨拶いただいた後、聖地を案内していただいた。
聖地には本殿をはじめ、高さ3メートルの「一丈香炉(いちじょうこうろ)」、教祖様の遺品の展示や、教会長、信徒の永代供養をされている「慈照殿(じしょうでん)」など、様々な施設があり、一つ一つ丁寧に案内していただいた。
その後、昼食をはさみ、「円応教の沿革、教義について」、円応教が行っている「社会的な支援活動について」お話しいただいた。
その後、代表者一名が、円応教独自の救済方法である「修法(しゅうほう)」を体験させていただき、今回の訪問を終えた。
以下に、お話しいただいた内容を取りまとめて掲載する。
◆円応教の沿革、教義について
御教祖様であられる深田千代子女史が、大正8年7月16日、「この女生まれつきよりそなわり、四十になれば神の使いしめに生まれ、世の中の道具になる生まれであるが、余り世の中が進み、七年早く行人となり、世の道具になるか、霊で働かすか、姿で働かすか」との天啓を受けたことが立教とされている。
しかし、大正14年1月、教祖様が39歳で亡くなり、その後を教祖様の長男である深田長治(ちょうじ)氏が受け継ぎ、立教の本義を「世の中の道具」として教団を設立された。
昭和51年、初代教主が亡くなり、その後を二代教主深田充啓(みつひろ)氏が受け、現在に至っている。
初代教主が、教祖様亡き後、教典を中心に教えや遺文をまとめ、「教義概要」があり、「教義の原点」、「立教の本義」、及び教義の五綱目(まと、誠、愛、善、陰の行)を説いている。
◆社会的な支援活動について
円応教では、「世の中の道具となる」との教えを元に、青年会を中心として様々な社会支援活動を行っている。
毎年の活動としては「全国統一行動デー」として、肢体不自由者への理解と協力を求める街頭募金活動を5月行っている。
その他、カンボジアでの小学校建設を支援しており、復興支援においては、阪神淡路大震災や東日本大震災での取り組みをはじめ、平成26年に起こった丹波市豪雨災害では約一か月にわたってボランティア活動を行った。