故渡辺順一・支縁のまちネットワーク共同代表を偲ぶ会(報告)
2011年の支縁のまちネットワーク発足以来共同代表を務めてこられた故渡辺順一氏(金光教羽曳野教会長・支縁のまち羽曳野希望館代表)は、ネットワークの前身であるソウル・イン・釜ヶ崎の時代から、精力的に様々な市民活動に関わり、宗教の持つスピリチュアルな力を生かした町作り・地域起こしを目指して来られましたが、惜しくも2023年7月9日に急逝されました。享年67歳でした。
支縁のまちネットワークでは、渡辺さんがこれまで歩んで来られた活動を振り返り、その思い出を語りあって故人を偲ぶため、2024年2月25日(日)に金光教大阪センター4階大ホールを会場に、標記の会を開催しました。以下、当日の模様をご報告いたします。
会の冒頭で、照明を少し落としたなか、故人が生前に金光教のある教会で話した講話を参加者全員で拝聴しました。聞きながら、正面に設けられた祭壇の故人の写真が直接語りかけてくるように感じられました。その後、金光教の霊前拝詞を奉唱し、順次玉串を霊神(れいじん)様となられた故人の御霊(みたま)に奉奠(ほうてん)しました。
続いて、故人と関わりのあった人々が、それぞれのプライベートな思い出や渡辺さんの活動の意義などについて、思い思いに語りました。登壇されたのは以下の方々です。
・川浪 剛さん(真宗大谷派僧侶)
・四斗晴彦さん(金光教教師)
・宮本要太郎(関西大学文学部教授)
・大滝晃史さん(新宗連事務局長)
・北村敏泰さん(ジャーナリスト)
・白波瀬達也さん(関西学院大学人間福祉学部教授)
・島薗進さん(東京大学名誉教授)
途中、出席することが適わなかった金子昭さんの思い出が代読されたり、会場からも自由に故人の思い出を披露したりしていただきましたが、参加者全員がそれぞれに故人の知られざる面を知ることとなり、それはご参列いただいたご遺族の方々も同様だったようです。渡辺さんがいかに多面的にかつ創造的にご活躍であったかを改めて思い知らされると同時に、その活動が志半ばで途絶えたことが残念でならず、故人の遺志を継いでいくことがいかに大切であるかを痛切に感じる時間となりました。
会は終始なごやかな雰囲気で、故人の性格を反映してか、しめっぽくならずにむしろ笑いを誘われることが何度もありました。偲ぶ会終了後は、立食懇親会を開催し、渡辺さんも主役として参加しているかのように、大いに盛り上がりました。
今後は御霊として、支縁のまちネットワークを見守り続け、時には咤激励してくださることを祈っています。(宮本要太郎)