活 動 記 録

20140825

新宗教新聞
2014年8月25日号に
掲載されました

■生活保護受給者支援を考察

第一回公開学習会を実地

支縁のまちネットワーク(川浪剛、宮本要太朗、渡辺順一共同代表)は7月22日午後6時から、大阪市内中央区の金光教大阪センターで「第一回公開学習会」を行った。

 大阪大学コミュニケーションデザイン・センター招聘研究員の山森裕毅氏を講師に招き、「釜ヶ崎という場で哲学する」をテーマに講演。山森氏は、西成区単身高齢生活保護受給者の社会的つながりづくり事業の一環として開かれている「アジール・呱呱(ここ)の声」について、一参加者としての視点から成立背景などを説明した。

 社会の逃げ場を意味する「アジール」と、生まれたての赤ん坊の泣き声を意味する「呱呱の声」を略して「アッコちゃんの会」という愛称で呼び、息苦しい社会から離れ、新たに産声を上げようという思いが込められている。

 同会と、2012(平成24)年頃から始まった「釜ヶ崎哲学の会」を比較。前者は行政委託事業である性質上、半ば義務的参加であり、テーマが未確定であること。後者は哲学志向で自発的参加であること、テーマが事前に確定していることなどを比較した上で、アッコちゃんの会で起きていることに対し考察を行った。

 その中では、参加者が、自由連想的に広がった話題に触発され、個々人のエピソードを語ることにより、話し合いがより深まったり、エピソードの背後に生死にかかわる事柄が立ち上がってくることなどを説明した。

 また、「アッコちゃんの会」と「釜ヶ崎哲学の会」とも、参加者の独自性を尊重し、経歴や肩書きにこだわらず、ルールや決め事が少なく、開かれた状態にあると評価した。

 そして、今後の課題として、高齢者からは若者の話を聞きたいというニーズがあるが、若い参加者が語ることができていない現状を説明した。